レジリエンス教育とは?
現代社会では、子供たちが様々なストレスや困難に直面する機会が増えています。
そんな中、レジリエンス(=逆境に対処する力)を養うことがますます重要になっています。
アメリカやシンガポール、欧州各国の名門校が続々と導入していることで話題に。
今回は、そんなレジリエンス教育の基礎を理解し、それを実践するためのおすすめの書籍を紹介します!
レジリエンスを高めることで、子供たちが将来に向けて強く、しなやかに成長していくサポートをしましょう♪
レジリエンス教育の基本概念
レジリエンスとは、逆境や困難、ストレスに直面したときに、適応し、回復する能力を指します。
この能力は、生まれ持ったものだけでなく、教育や経験を通じて育むことができるものです。
レジリエンス教育は、この回復力や適応力を高めるための教育アプローチであり、子どもたちが将来にわたって持続可能な成長と幸福を追求できるよう支援することを目的としています。
レジリエンスの定義とその意義
レジリエンスは、生まれ持った気質や特性によるところもありますが、教育で伸ばすことが可能な領域もあります。
レジリエンスには、以下の要素が含まれます。
環境要因 | 子ども以外の要因。本人が変えることが難しい内容も。 | ・安定した家庭環境・親子関係 ・親による自立の促進 ・安定した学校環境 |
内的要因 | 子どもの個人内要因。個人の気質によるものもあり、教育でできることは限定的。 | ・年齢と性別 ・達成指向 ・自尊心 ・自律性 |
子どもによって獲得される要因。家庭や学校教育で伸ばすことが可能。 | ・問題解決能力 ・コミュニケーション能力 ・衝動のコントロール ・根気強さ ・知的スキル |
引用:チャイルド・リサーチ・ネット(CRN)岐部 智恵子の整理より
レジリエンスは、個人の精神的健康や社会的成功に深く関連しており、強いレジリエンスを持つ人々は、困難に対処する際により高い成功率と幸福感を経験することが多いです。
親が環境を作ったり、教育で獲得できるスキルもあるので、見ていきましょう!
レジリエンスが高い子どもの特徴10
レジリエンスが高い子どもは、さまざまな困難や逆境に対して効果的に対処し、前向きに成長する能力を持っています。
以下に、レジリエンスが高い子どもの特徴をいくつか挙げます。
感情のコントロールが上手い
レジリエンスが高い子どもは、自分の感情を認識し、適切に表現する能力があります。
ストレスや怒り、悲しみなどの感情をうまくコントロールし、冷静に対応することができます。
自己肯定感が高い
自分に対してポジティブな評価を持っているため、挑戦や困難に対しても自信を持って立ち向かいます。
自己肯定感感も高く、自分の能力を信じて行動することができます。
柔軟な思考を持っている
困難な状況や変化に対して柔軟に対応できる能力があります。
状況に応じて適応し、問題解決のための創造的なアプローチを取ることができます。
コミュニケーション能力が高い
レジリエンスが高い子どもは、他者と良好な関係を築くことができます。
共感力が高く、協力的であり、友人や家族との間で強いサポートネットワークを持っています。
問題解決能力が高い
問題や課題に直面したときに、冷静に分析し、効果的な解決策を見つけることができます。
失敗や挫折を経験しても、それを学びの機会と捉え、次に活かすことができます。
ポジティブな思考ができる
前向きな態度を持ち、困難な状況でも希望を見出すことができます。
楽観的な視点を持っているため、逆境に対してもポジティブに対応します。
高い自己管理能力がある
時間管理や計画立てが上手で、自分の行動を効果的にコントロールする能力があります。
自己規律を持ち、目標に向かって着実に努力することができます。
ストレス対処法を持っている
リラックスするための方法やストレスを解消するための活動(運動、趣味など)を知っており、実践しています。
ストレスフルな状況でも自分を落ち着かせる術を持っています。
自立心が強い
自分で考え、行動する力があります。
他者の助けを借りることもできるが、自分の力で問題を解決しようとする姿勢を持っています。
好奇心が旺盛
新しいことに挑戦する意欲があり、学び続けることを楽しむことができます。
好奇心旺盛で、多様な経験を積むことでさらに成長します。
以上のように、レジリエンスが高い子どもは、感情のコントロール、自己肯定感、柔軟な思考、社会的スキル、問題解決能力、ポジティブな思考、自己管理能力、ストレス対処法、自立心、好奇心といった特徴を持っています。
これらの特性は、困難な状況においても前向きに対応し、成長し続けるための基盤となります。
教育や家庭環境でこれらの特性を育むことが、子どものレジリエンスを高めるために重要です。
家庭でできるレジリエンス教育7つ
レジリエンスを高めるには、特別な訓練などが必要ではありません。
親子間の信頼関係を築く
声掛けや、スキンシップといった愛着による親子のコミュニケーションを取ることで信頼関係を築いていきます。
子どもが困難を感じているときには優しい声がけを行い、やりたいことに取り組める環境を用意することなど日々の会話で積み重ねていきましょう。
子どもの話を聞き共感する
家が子どもにとっての安全基地であることが重要です。
子どもが保育園や幼稚園、学校で落ち込んでいるときには「それは寂しかったね」「悲しくなるね」と気持ちに寄り添うことで安心できます。
子どもが自分の気持ちを自分で消化できないときには、子どもの気持ちに共感しながら言語化していきましょう。
ポジティブ思考で接する
レジリエンスを高めるために、は物事をポジティブにとらえるクセと気持ちの切り替えができることが大切。
本来持っている能力を最大限使ったり、勇気を持って動くためにはポジティブに考える必要があります。
子どもに何かネガティブなことが起きたときでも、親は、共感とともに、次にどのようなアクションを起こしたら良いかという話を一緒にしていきましょう。
解決策に至らないようなら、気持ちを切り替えるような考え方をするよう促しましょう。
自分は自分、他の子と比べなくていいことを伝える
子ども個人の個性を大切にし、他の子と比べないようにしましょう。
親は子どもの頑張りや出来るようになったことを積極的に言語化し受け止めるようにし、苦手なことや出来ないことも続けていれば出来るようになることを伝えます。
上手くいかないことがあっても、他者と比較するのでなく、自分が出来るようになったこと、練習を続けたことに意味があると物事を捉えられるようにしていきましょう。
チャレンジすることを応援する
新しいことに挑戦するには勇気が必要ですが、子どもは、親が見守ってくれて応援してくれると自分から挑戦することができます。
また、新しく挑戦したことが成功すれば、自信にも繋がります。
親は挑戦したことを認め、結果にこだわらずたくさん褒めましょう。
健康的な生活について教える
健康的な生活について、規則正しい生活習慣を確立していくこと、バランスの取れた食事、適度な運動、充分な休息を確保することなど自分を大切にすることについて教えましょう。
また、運動やリフレッシュの習慣を生活似取り込み、子どもが夢中になれることを親子で一緒に探してみるのも良いです。
家庭でも日常的に取り組めそうなことばかりですよね。
まだ取り組んでいない項目があれば、早速実践してみてくださいね!
レジリエンス教育の効果5つ
子どもにとってレジリエンスを育むことは、彼らの全体的な発達と幸福に多大な影響を与えます。
レジリエンス教育をすることでどのような効果が見込まれるのかについて見ていきましょう。
ストレス対処能力の向上
レジリエンスを持つ子どもは、ストレスや不安を効果的に管理することができます。
これにより、感情の安定を保ち、うつ病や不安障害のリスクを低減させることができます。
レジリエンスは、自己肯定感や自己効力感の向上にも寄与し、子どもたちの精神的健康を支える重要な要素となります。
学習意欲や成績の向上
レジリエンスを育むことで、子どもたちは学業においても高いパフォーマンスを発揮することができます。
失敗や挫折に対して前向きに取り組む姿勢を持つことで、学習に対する意欲が高まり、結果的に成績も向上します。
また、問題解決能力や批判的思考力が強化されるため、学習プロセス全般においても効果的に取り組むことができます。
人間関係の強化
レジリエンスのある子どもは、社交的なスキルを持ち、他者と良好な関係を築くことができます。
レジリエンスが高い子どもたちは共感力が高く、協力的であり、友人や家族との関係においても信頼を築くことができます。
このような人間関係は、子どもたちの社会的なサポートネットワークを強化し、さらなるレジリエンスの向上につながります。
感情コントロールの向上
レジリエンスを持つ子どもは、感情や行動を効果的にコントロールすることができます。
これは、特にストレスフルな状況や困難な環境において重要です。
衝動的な行動を避け、冷静に状況を判断し、適切な対応を取ることができます。
問題解決能力の強化
レジリエンスは、創造的な問題解決能力を高めるための基盤となります。
困難に直面した際に、レジリエンスのある子どもは、多角的に問題を分析し、効果的な解決策を見つけることができます。
これにより、彼らは自己効力感を高め、自信を持って問題に取り組むことができます。
ここまで見てきたように、レジリエンスは、子どもたちが現代社会における多様な課題を乗り越え、健康で幸福な人生を送るために必要不可欠なスキルです。
ストレス対処能力の向上、学習意欲や成績の向上、人間関係の強化、感情コントロールの向上、問題解決能力の強化など、レジリエンスがもたらす効果は多岐にわたります。
教育現場や家庭において、子どものレジリエンスを育むための環境を整えることが重要なのです!
おすすめのレジリエンス教育関連書籍
最後に、レジリエンス教育を家庭で実践するための書籍を紹介します!
以下で紹介する本は、内容もわかりやすく、充実しているのでおすすめ。
ぜひ手にとって見てみてくださいね♪
世界のエリートがIQ・学歴よりも重視!「レジリエンス」の鍛え方
著者:久世 浩司
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イラスト版 子どものレジリエンス 元気、しなやか、へこたれない心を育てる56のワーク
著者紹介:上島 博
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子どもの逆境に負けない力 「レジリエンス」を育てる本
著者紹介:足立 啓美
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子どもの心を強くする すごい声かけ
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きみのこころをつよくする えほん
著者紹介:足立 啓美(監修)
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以上、5冊おすすめ本でした!
とてもわかり易く書かれた本です。ぜひ読んでみてくださいね♪
まとめ
レジリエンス教育は、子どもたちが困難に立ち向かい、前向きに成長するための重要なスキルを身につけるために欠かせません。
本記事でご紹介したレジリエンス教育に関する本は、パパママが家庭で実践するときに、貴重なガイドとなります!
これらの本を通じて、子どもたちが自信を持ち、柔軟に対応できる力を養う環境を整えていきましょう♪
これからの時代に必要不可欠なレジリエンス教育。
ぜひ、家庭でもとりくんでみてくださいね!